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反社対応ということ。

問題の核心はどこに。

このところ、連日報道で取り上げられているこの問題。吉本興行のお家騒動にまで広がっているみたいだけれど、それもおかしな話だということにみんなが気づきはじめました。

闇営業とはアルバイトのことで、これは会社と被雇用者の問題であって社外がとやかくいうことではない。問題なのは、個人もしくは企業が、”反社会的勢力”に属する者たちの活動に加担したかどうかであって、とりわけ今回はマスメディアに露出している芸人という社会に対して影響力のある人であるために大きく報道されているのですね。

ここで、芸人当人が、反社勢力と知った上で彼らに協力したというのなら、社会に貢献したい人間としては完全にアウトですが、知らなかったわけです。会社に対して”闇な営業”で、かつ、後から反社と知らされて、つい「お金は受け取ってない」と自分自身にも嘘をついてしまったことが問題の核心になっていますが、これも弱い人間のすることとしてはある部分仕方がないことだと私は思うのです。

岡本社長の記者会見以降、タレント契約の方法云々などの解決策が報道されていますが、そんなものはどうぞ社内で粛々とやってください。そんなことより、反社に加担しないためのシステムを固めて、コンプライアンスの向上に努めてください、ということです。

無名な人間と反社会的勢力。

さて、この問題、我が身に翻ってみなければいけない。

仮に、無名な人間が反社会的勢力の活動に参加したらどうなる?いや、参加しちゃったら、単に自分も反社の一員になってしまうだけだな。参加するのではなく外部から加担したとしたら?これは、みずほ銀行がそういう問題を起こしていました。みずほ傘下の消費者金融オリエントコーポレーションが某暴に多額の融資をしていたという2013年に発覚した事件。こういうのは完全にいかんですね。では、新幹線にそういう人たちを乗せているというのはどうなんでしょうね?これは関西の番組で某辛坊さんが言ってた疑問。私も不思議に思います。不動産だって、電気やガス、水道だって、そういう人の所にも届いているわけですし。

広告はどうなんでしょうか。たとえばかの悪名高き「豊田商事」。あの会社のパンフレットやチラシを作ってた人がいるはず。それどころか、テレビCMもあったんですね。これらの制作者たちは、豊田商事が顧客を騙す悪徳業者であることを知っていたのでしょうか?

広告が加担してしまう落とし穴はある?

もっと身近なところで考えてみると、WebのおかげでEコマースが一層盛んで、怪しげなサプリメントやグッズが数多く露出していますね。怪しげなというのは、個人的な感想ですが、昔ならば怪しげな雑誌の裏表紙なんかで売られていたような商品です。販売サイトに書かれている効果効能が本当なのかどうか、購入者が納得しているのかどうかわからないけれど、つい広告文言に乗せられて買ってしまったけど、なんだこれ?というレビューは多々あるようです。販売側は何しろお金儲けがしたいわけで、自社の品物の良し悪しよりも、金になるかどうかが大事なわけで、そのために必死です。その必死さにほだされて、広告コピーを書いたとしたら、私はやはり悪徳業者に加担したことになりますよね。

大手広告会社にいた頃は、会社自身のフィルターがあったし、テレビやラジオなどの4大メディアにも考査というフィルターがあったので、なかなか反社会勢力に加担してしまうような機会はなかったのですが、個人事業者となった今は、そういうフィルターがなくなってしまいました。手近に入ってくるwebや印刷物のような仕事には、考査というものがありません(googleなどの審査はありますが)。

いまや反社会的勢力も表向きはきちんとした会社然としているといいますから、たとえば急成長している不動産会社やサプリメントを売っている企業が、実は裏ではどうなのかなんて、ちょっと調べたくらいではなかなかわからないかもしれません。

ライターに必要な、もう一つの資質。

そもそもコピーライターは、企業の商品を消費者目線でとらえて制作する、というのがセオリーですが、実際には企業から受けたオリエンテーション内容はほぼそのまま信じるしかありません。企業から得た商品情報をライター自身の脳みそでブレンドして正しく上手に伝えるというのが通常のやり方です。

となると、フリーの広告制作者は、大手所属の制作者以上に感度を上げて案件を精査する姿勢が必要とされているのかもしれません。一人でライターをやっていると、規模の大小なんて言ってる場合じゃなく、いえいえ、どんなお仕事でも引き受けますよ!というのが基本スタンス。間にちゃんとした仲介者がいたり、その先のクライアントがそこそこメジャーなブランド企業だったりすると安心ですが、たまには初めて聞くような中小企業がクライアントな場合もあるわけです。そこが反社会的勢力とは思えないにしても、取り扱っている品物がなんとなく胡散臭い臭いがする・・・そんなとき、コピーライターはどうすべきなのでしょうね。


                              ことばる店主




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